2009年12月06日

やばいと言うのはこういうことだと思う。
Swatch Irony Chrono Automatic Collection

スイス製の機械式クロノグラフに革命が起こった。
それも世界最大の機械式クロノグラフムーブメント供給企業の
スウォッチグループから革命がおきたということは
いよいよ時計産業も新しい局面を迎えたのだろう
と考えることが出来よう。

Swatch Irony Chrono Automatic Collection

スウォッチグループはこの秋
Swatch Irony Chrono Automatic Collectionと銘打って
新しいコレクションを発表した。
このコレクションの「やばい」部分は
機械式自動巻きクロノグラフムーブメントを搭載しながら
日本国内税込み定価42000円という破格値であるところだ。

スウォッチグループと言えば、グループ内だけでなく
ブライトリングやタグ・ホイヤー、その他主要ブランドに
ETA7750シリーズと言うクロノグラフムーブメントを供給する
企業グループである。

その7750を使った多くの機械式自動巻きクロノグラフ搭載腕時計は
最安値の定価設定でも20万円前後、普及価格帯が40万円。
少しでも付加価値をつければすぐに70万円以上。

スウォッチグループがグループ内のブランド
ティソ向けに作ったETA C01-21というムーブメントを
廉価ファッションウォッチブランドであるスウォッチに載せ
この破格で登場させてしまったのだ。

多くの時計ブランドは「スイス製機械式クロノグラフが高価だ」
というイメージ戦略を採っているが
このスウォッチの機械式クロノグラフの登場で
スイス製機械式クロノグラフと言うだけでは
高価格な値付けが出来ない状況が作られた
と言っても過言ではあるまい。

多くの時計ブランドにとってこれは宣戦布告された
と受け取らざるを得まい。
まさに生き残りをかけた戦国の火蓋と言った印象すら受ける。

Swatch Irony Chrono Automatic Collection

しかし、安かろう悪かろうでは
この価格破壊路線は失敗に終わるだろうが
このクロノグラフはそんな心配を嘲笑うかのように
スケルトンバックを採用しムーブメントを見せつける。
つまり機械に絶対の自信があることの表れだ。

デザインもカジュアルやフォーマルなどというカテゴライズを超越し
間違いなくオールラウンダーとして使えるほどの
豊富なバリエィションを誇る。




まさに、今買わなくてどうする
と言えるほどの時代の窮児の登場だ。



posted by 北森 at 00:41| Comment(0) | TrackBack(0) | 時計 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする