2011年01月29日

電気自動車のバッテリー容量、日本では24kwhが限界か?

電気自動車の問題点として
よく取りざたされるのが航続距離。

バッテリーの単価が下がり
より多く積める様になれば
航続距離が飛躍的に伸びる
と、多くの方は思っているようですが
これは間違いだといわざるを得ないでしょう。

なぜか?

今、日本で市販されている電気自動車で
もっとも航続距離が長いのは
テスラ・ロードスターでバッテリー容量53kwh
1回の満充電で400km走ることになっています。
しかし、この満充電をするための時間は
日本では3日(100V12A充電)となります。

公式発表のデータどおりなら
東京から名古屋まで走ることが出来ますが
名古屋で3日充電し、また東京へ戻ってくる。
これが現実的な利用方法だとは
とても思えません。
その上、テスラの場合
日本仕様の急速充電器は使えないのです。

急速充電器が普及したところで
充電器渋滞が起こることは必至ですし
課金問題がクリアされていないことも考慮すると
家庭充電が電気自動車の基本となることは
疑う余地もありませんが
家庭充電にはさまざまな壁があることも
否めません。

電気自動車の充電に関して
電気自動車は電気用品法という法律の
対象商品となります。

家庭充電の場合、壁に設置されたコンセントと
電気自動車を充電用のケーブルでつなぐわけですが
抜き差しできるコンセントを利用した場合
そのケーブルに流すことの出来る電流値は
15Aという数値を超えてはいけないことになっています。

例外として一度差し込んだら滅多に抜き差ししない
エアコンなどは20Aまで許容される場合がありますが
電気自動車はその頻度において、例外措置は
適用されません。

そして電力会社から供給される一般家庭用の電力は
単相3線式と呼ばれるもので100Vか200Vだけ。

ここで国産の電気自動車を考えてみると
リーフもi-Mievも200V15Aでの充電を
標準としていることがお解かりいただける
と思います。
つまり家庭用充電ではこの200V15Aが許容される
最大限の数値となるわけです。

これを1時間充電すると考えると
200V×15A×1h=3000wh=3Kwhとなります。

皆さんは家庭で充電しようと考えるとき
何時間が最適な充電時間だとお考えでしょうか?
タイマー予約が可能だとして
夜11時から朝7時までの8時間が妥当ではないかと
私は考えるのですが、いかがでしょうか。

そうすると3Kwh×8h=24Kwhとなり
リーフのバッテリー容量がこれにあてはまります。

現実的に考えて
これ以上大きなバッテリーを積んだところで
電流と電圧の法的な規制により
使いこなすことが出来ないのです。

ちなみに急速充電器を対象にした場合は
電気用品法の適用を受けるのは充電器であり
電気自動車自体に流れ込む電流と電圧の上限に
規制は受けないため、500V125Aという大きな数値で
充電できるのですが、設置費用に受変電設備まで含め
700万円ほどかかりますので
これも家庭用としては現実的ではありません。

現在の電気の法的規制によりバッテリー容量は
これ以上増やしても意味を成さないので
これからは、バッテリー単価を下げ
電気自動車自体の価格が安くなり
バッテリーの軽量化とインバーターの電気損失改善で
航続距離を伸ばしていく
という考え方にシフトしていかないと
問題の本質は見えてこないのではないか
と思います。





posted by 北森 at 23:47| Comment(4) | TrackBack(0) | 雑記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
いつも的確な指摘に目から鱗です!
電気自動車はやっぱり家電なんですね!驚き!

普段は何百kmも走るわけではなく、ごくたまに長い距離走りたいとすると、テスラくらいの容量はいいんじゃないでしょうか。
普段は容量80%ぐらいにしておいて、いざというときだけ満充電して出発、出先で急速充電というのはあるんじゃないですかね?

たとえ、帰ってきて空になっても、翌朝には24kWhも貯まってれば、また平日の間にだんだんと80%くらいまで戻って使うという使い方なら、電池の寿命にもやさしそうだし、、

そもそも、毎日ガソリンスタンドに行くような長い距離を走る人はEVを選んではいけないような気がします。
Posted by ジョニー at 2011年02月01日 23:18
ど素人の単純な発想です。
電気配線、2本or3本使ったら、
2倍、3倍の充電ができるのではないでしょうか?

すごく単純な発想ですが...
Posted by にゅうたうん at 2011年02月03日 14:34
>電気自動車の充電に関して
>電気自動車は電気用品法という法律の
>対象商品となります。

と書かれていますが、正式な法律名と何条に書いてあるか教えてください。

経済産業省 製品安全課に聞いて見ましたが
電気用品安全法では規制はしていないとの回答でした。

経済産業省原子力安全・保安院 電力安全課にも
聞いて見ましたがここでも規制はしていませんと
回答されました。

よろしくお願いします
Posted by s at 2012年07月31日 14:55
最新版 内線規定
(今回規制が緩和された訳ではなく 電気自動車の充電に関する項目をまとめた物です)

3597節 に 「電気自動車用普通充電回路の施設」
が追加されました。

これによると、電気自動車充電用コンセントの選定
(3597-2表)に30Aコンセントがあります。
また、備考3によると 最大連続充電電流が24Aを超過する場合の規定もあります。

24Aを超過する場合は、最大連続電流の1.25倍で
直近上位の定格の器具を選ぶように書いてあります。

なので、
>15Aという数値を超えてはいけないことになっています。
という部分は間違いと思われます。

Posted by s at 2012年08月23日 18:04
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