写真は虎屋菓寮のサイトから引用
虎屋菓寮という和菓子の喫茶店で
衝撃的な出会いがあった。
麦茶である。
家で煮出そうが、パックを買おうが、
ペットボトルで買おうが
どこで飲んでも、何を飲んでも
代わり映えしないと思っていた、麦茶。
虎屋菓寮で水の代わりに出された麦茶を飲んで
麦茶っていうのは本当はこれなんだと、考えを改めた。
その、出された麦茶はほんのり甘い。
砂糖やなにかの味付けではなく、麦の甘さだ。
そう、いうなればグレンリヴェット12年の水割りから
アルコール分を抜いたような味。
麦茶もモルトウィスキーも原料は大麦なのだから
味の本質は似ていて当然なのだが、麦茶に関しては
あまりにもおざなりに淹れていたのではないだろうか。
試しに家で、正しい淹れ方の麦茶を作ってみた。
丸の麦茶を使い、裏面の説明書どおりに煮だした後
1時間ほど麦茶の玉を入れたまま蒸らす。
虎屋菓寮ほどではなかったが、確かに甘くなる。
水で淹れる麦茶やペットボトルにはない味わいだ。
考えてみれば、祖母が生きていた頃は
これに近い麦茶が冷蔵庫に
普通に入っていたような気がしてきた。
ちょっとした手間は非常に重要なのである。